施工会社とは独立した立場の設計者(建築士)とつくる家づくりの最大のメリットは、「建て主の立場に基づく設計と監理が行われること」にあると考えています。
設計者にとっては、これが存在意義であり、使命と考えています。
契約を急ぐことなく、特定の施工業者やメーカー、工法や規格に限定されずに、検討や打合せを重ねて「皆が納得できる家」「失敗のない家」として家を造ることが設計者の役割であり建て主さんにとっては大きなメリットのひとつです。
更に監理(工事段階)においては、工事内容や建築費、施工者選定等に関して設計者が建て主さんの立場でチェックを行うことにより、財産を無駄なく有効に活用するサポートが行われますので、建て主さんにとってはこれも大きな安心につながるものです。
(施工会社による工事のチェックはどちらの視点、立場でなされるかはお話するまでもないでしょう)
残念ながら日本ではまだまだ家を創るのに設計事務所に依頼しようという人は多くないのが現状です。
(欧米では設計と施工の双方を行う会社というのは逆に少ないのですが...)
おそらくは、「間取りぐらいは自分たちで考えられる」「大手のメーカーや知り合いの工務店に頼む方が手軽で安心」「設計事務所に頼むと高くつく」といったお考えがあると思います。
その一方で「設計事務所(プロ)による家の違い」は徐々にではありますが今日認知されはじめていると思います。
また「大手メーカーの利益優先による相次ぐ不祥事」も社会問題化しています。
そのような事からは、「設計事務所による家づくり」は評価、ご検討の対象にすべきものではないでしょうか。
もちろん設計事務所にはいろいろなタイプやスタイルのところがありますが、決して設計事務所は敷居の高い所ではないと思います。
こちらの事務所では、設計から工事監理までを同じ担当者が完成まで通して行い、建て主さんとの関係を建物完成と完成後まで維持しています。
これは住宅メーカーや工務店による家づくりとの最も大きな違いであり、建て主さんの要望に応えうる最善の家づくりの体制と考えて設計活動をしています。