武蔵野の面影を残す閑静な住宅地に建つ住宅です。新旧のさまざまな住宅が雑然と建ち並ぶ街並みの中に
スケールの大きな水平線を引き、その奥にシンプルですっきりとした住まいをつくることにより、
街並みの景観に寄与することを意図した住宅です。
1階が親世帯、2階が子世帯という一般的な構成の2世帯住宅です。
当方の手がけた「練馬の家」を評価いただき、玄関のたたきの部分で各世帯をつなげる形式や各所の素材を「練馬の家」と同様のものと
しました。
1階は全ての居住が南庭に面し、寝室とリビング・ダイニングをこの庭を介して対峙させるようにL型のプランとし、
この庭に大きなウッドデッキを設けました。
2階も同様に、リビングと子供室が庭(バルコニー)を介して対峙するものとしました。
また、これにより各室から外部への視界が広がることを意図したものです。
また、北側斜線に沿った形で勾配をとった屋根・天井形態とすることで、
2階のリビング・ダイニング、寝室等は高い天井の場とするとともに、各子供室にロフトを設けました。
設計段階(設計コンペ時)の模型はこちらです。
<外観>
敷地の両端を結ぶ鉄骨により道路と敷地内のゾーン分けをした道路側外観
<1階の玄関(親世帯・子世帯)>
2世帯を結ぶ玄関(正面の2世帯を仕切る建具は、閉めると壁面のようになります)
<1階(親世帯)>
写真上:リビング(右手前はたたみの間)
写真下:たたみの間(正面は床の間と仏壇棚、右手は全面押入れ)
写真上:リビングよりたたみの間を望む(右手は南庭)
写真下:リビングより南庭を望む(庭の先、右手は寝室)
<2階(子世帯)>
写真上:リビングよりダイニングを望む
写真下:ロフトのある子供室
<収納>
写真上:1階寝室の壁面収納、扉閉鎖時 写真下:同左、扉開放時
2階寝室の壁面収納
<外部>
寝室とリビングに面するウッドデッキ
駐車スペースより庭を望む
工程
基本設計 2003. 6~2003.10
実施設計 2003.11~2004. 2
工事期間 2004. 5~2004.12
敷地条件
第1種低層住居専用地域、
第1種高度地区
道路幅員 4.2m
外部仕上
屋根:カラーガルバリウム鋼板
外壁:アクリルリシンこて塗り
軒天:モルタル、防汚ウレタン塗
開口部:アルミサッシュ(ブラック)、木製建具(タモ本実板貼)
外構床:石英岩乱貼(アプローチ)、イペ材(南庭)、
白玉石入りモルタル洗い出し(駐車場)
内部仕上
居間・食堂
床:フローリング(床暖房用)
壁:PB アクリルリシンこて塗り
天井:PB AEP塗り
寝室、子供室
床:フローリング
壁:PB AEP塗り
天井:PB AEP塗り